Smoke

気の早い話だ 4月に花火をやるなんて 
何処に売ってたんだろう 君は大量に持ってきた 
まだ夜は寒いよ 上着は厚めの防寒着 
揺れる車でその内 着いた公園の駐車場 

始めてみれば それはそれで楽しい 
アスファルトに火を当て 火薬で字を書いた 

誰かの名前、いつかの言葉、意味のない変な記号 
いつの間にかこんなに 思い出を共有してたね 
互いの気持ち分かってるのに 僕は言えないでいたよ 
気が付いたら花火は もう残り少ない まだ側に居たい 


何日か過ぎたら メールに返事が無くなった 
いつもすぐ返したのに 部屋に行ってみてハッとした 

足取り追って 不意に駐車場へと 
アスファルトに書かれた 『サヨウナラ』があった 

誰かの名前、いつかの言葉、意味のない変な記号 
他の字より薄くて もうすぐで見えなくなりそう 
互いの気持ち分かってたから 僕は言えないでいたよ 
君はきっと戻った 僕よりも大事な あの人の元へ 


僕は煙草を辞めた 煙を見ると思い出す。 


誰かの名前、いつかの言葉、意味のない変な記号 
今も記憶にはある 忘れてもふと思い出せる 
互いの気持ち分かってたけど 僕は言いたくていたよ 
君はきっと気付いた 言う前に消えようと そして消えたんだ 

そう、まるで煙