一日桜舞 -イチジツサクラマイ-

凛とした空気は 厳しさと似ている 
肌を攻めるから厚着して庇う 
俯いて歩けば 傷付かないで済む 
何も見ないまま 余計に知らないまま 

拒み続ければ独りになる 寂しさに慣れたら 生ける屍 

桜に白粉、雪の華 風に揺られて微かに踊る 
刹那を彩るその命 故に儚く力強い 


溜め息が呼ぶのは 虚ろ気な感情 
何も得ないまま 心を凍らすまま 

独り言さえも忘れていた 憧れも不満も口にしないで 

桜に白粉、雪の華 後は散り逝くだけだとしても 
記憶に刻んだその姿 きっと長らく色褪せない 


季節の旋律、風の歌 まるでか細い囁きの声 
いつまで聴こえているだろう 春もやがては夏に変わる 

桜に白粉、雪の華 風に揺られて微かに踊る 
刹那を彩るその命 故に儚く力強い 
桜に白粉、雪の華 後は散り逝くだけだとしても 
記憶に刻んだその姿 きっと長らく色褪せない