深層愁訴

誰といても不快な湿度
孤独に似た寒空の彼方
今にも降りそうな雲の下
一先ずは生きている

細胞は呼吸する  虚しい高い響きで
自分だけが何故と誰もが思いながら
咲き誇る間もなく 散る花の嘆きを
月曜の雑踏の君は まだ気付かない


隠れんぼで背後に気配
出口のない安全な迷路
自由を持て余し惑う程
一頻り狼狽える

深遠に沈み込む 真夜中の様な漆黒
戻れたらと過去のあの日を思いながら
溜め息の軌道で 降る星の痛みを
金曜の俯いた君は 目に映さない


細胞は呼吸する  虚しい高い響きで
自分だけが何故と誰もが思いながら
咲き誇る間もなく 散る花の嘆きを
月曜の雑踏の君は まだ気付かない

金曜の俯いた君は 目に映さない
日曜の夕方に君は 憂鬱を知る