Tiny Summer Memory

はしゃぎながら過ぎ行く学生に
いつかの背中を重ねる
自転車 手で押して 時間を稼いだ
夕暮れ 国道の二人

教室にいる時は 何も知らない振りで
ちっぽけな隠し事 それも何だか嬉しくて

放課後を待ち侘びて 顔には出さないで
精一杯 強がって 背伸びしていたよ
半袖を着る季節 近付き過ぎた距離
不意に肌が 触れそうで 息を止めた夏のあの日


街は少し姿を変えたけど
記憶の景色はあのまま
気持ちも 同じまま 覚えているかな
今頃 どうしているかな

すぐにあの交差点 「じゃあね」の後にいつも
繰り返し振り返り 君の背中を確かめた


思い出を守りたい訳じゃなく
君が忘れているとしても構わない
運命と呼ぶほどの事じゃなく
またこの場所で 誰かと誰かが出会うかもしれない


他愛ない話して 想いは伝えずに
ただ二文字 言えたけど 結局言わずに
恋なのかどうかさえ 最後も曖昧で
だからきっと 鮮やかにまだ思い出せる

放課後を待ち侘びて 顔には出さないで
精一杯 強がって 背伸びしていたよ
半袖を着る季節 近付き過ぎた距離
不意に肌が 触れそうで 息を止めた夏のあの日