遊牧民の花嫁

虚空に鳥の声 その目で何を見たのか
嵐を越えて飛ぶ 離れた遠い国までも

遥か彼方続く眺めに 繰り返す理と業

せめて贈る鎮魂の歌
(空と土と雨と花と命)

赦された幸福と 恵みの下に
受け継いだ加護と共に
夕闇に 舞う炎 聖なる契り
祝されて 結ばれる為


季節が巡る度 私は服を作ろう
貴方は弓を射る 獲物を馬で追いながら

今日の生に深い感謝を 明日の日に淡い希望を


そして芽吹く新たな息吹
(朝と夜と風と星と祈り)

絶え間なく流れ行く あの雲の様
変わりつつやがて消える
弔われ 残された 誰かの胸で
永久に 息衝いたまま

生まれてはまた還る 運命の中
いつかまた貴方と出会う

果てしなく広がる大地